連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】

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連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】

「道のりの連立方程式って、どうやって解くの？」

道のりの連立方程式の解き方は次のとおり。

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】

1

、求める道のりを

x

、

y

とする

2

、速さと時間の単位をそろえる

3

、道のり・速さ・時間の公式を使って、行きの時間の方程式を作る

4

、道のり・速さ・時間の公式を使って、帰りの時間の方程式を作る

5

、連立方程式を解く

1

ステップずつ、解き方を見ていきましょう。

連立方程式の解き方については

・連立方程式の解き方・

3

ステップ

へどうぞ。

連立方程式の問題・道のり【往復の応用】

道のりを求める連立方程式の問題です。

問題
峠を越えて $A$ 町と $B$ 町を往復するのに、峠の上りは時速 $3$ $km$ 、下りは時速 $4.8 km$ の速さで歩いたところ、行きは $1$ 時間 $20$ 分、帰りは $1$ 時間 $29$ 分かかりました。 $A$ 町から峠までの道のりと峠から $B$ 町までの道のりは、それぞれ何 $km$ ですか。

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】 $1$

道のりの連立方程式を解くときは、 $1$ 番目に求める道のりを $x$ 、 $y$ とします。

ここでは $A$ A町から峠まで道のりを $x$ $km$ 、峠から $B$ B町までの道のりを $y$ $km$ とします。

解き方【ステップ $1$ 】

1

、求める道のりを

x

、

y

とする

・

A

町から峠まで道のりを

x

km

とする

・峠から

B

町までの道のりを

y

km

とする

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】 $2$

$2$ 番目に、速さと時間の単位をそろえます。速さの単位が時速なので、時間の単位も時間でそろえます。

時間の単位を分から時間にする方法は次のとおり。

時間の単位のそろえ方

・分から時間にするときは

60

で割る

解き方【ステップ

2

】

2

、速さと時間の単位をそろえる

・分から時間にするときは

60

で割る

・

1

時間

20

分は

80

分

・

80 \div 60 = \frac{4}{3}

・

1

時間

20

分は

\frac{4}{3}

時間

・

1

時間

29

分は

89

分

・

89 \div 60 = \frac{89}{60}

・

1

時間

20

分は

\frac{89}{60}

時間

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】 $3$

$3$ 番目に、道のり・速さ・時間の公式を使って、行きの時間の方程式を作ります。 $A$ 町から峠までの時間と峠から $B$ 町までの時間を足すと $\frac{4}{3}$ 時間になる、という方程式を作ります。

解き方【ステップ $3$ 】

3

、道のり・速さ・時間の公式を使って、行きの時間を求める

・

A

町から峠までの道のりは

x

、速さは

3

・

A

町から峠までの時間

= \frac{x}{3}

・峠から

B

町までの道のりは

y

、速さは

4.8

・

4.8 = \frac{48}{10} = \frac{24}{5}

・峠から

B

町までの時間

= y \div \frac{24}{5} = \frac{5}{24} y

・

A

町から峠までの時間

+

峠から

B

町までの時間=行きの時間

・

\frac{x}{3} + \frac{5}{24} y = \frac{4}{3}

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】 $4$

$4$ 番目に、道のり・速さ・時間の公式を使って、帰りの時間の方程式を作ります。 $B$ 町から峠までの時間と峠から $A$ 町までの時間を足すと $\frac{89}{60}$ 時間になる、という方程式を作ります。

往復する問題を解くときは、行きと帰りは上りと下りが反対なので、速さも反対にします。

解き方【ステップ $4$ 】

4

、道のり・速さ・時間の公式を使って、帰りの時間を求める

・

B

町から峠までの道のりは

y

、速さは

3

・

B

町から峠までの時間

= \frac{y}{3}

・峠から

A

町までの道のりは

x

、速さは

4.8

・峠から

A

町までの時間

= \frac{5}{24} x

・

B

町から峠までの時間

+

峠から

A

町までの時間=帰りの時間

・

\frac{y}{3} + \frac{5}{24} x = \frac{89}{60}

・

\frac{5}{24} x + \frac{y}{3} = \frac{89}{60}

連立方程式の解き方・道のり【往復の応用】 $5$

$4$ 番目に、連立方程式を解きます。ステップ $3$ と $4$ で作った方程式を連立方程式として解くと、道のりが求められます。

解き方【ステップ $5$ 】

5

、連立方程式を解く

・

{\begin{cases} \frac{x}{3} + \frac{5}{24} y = \frac{4}{3} \dots ① \\ \frac{5}{24} x + \frac{y}{3} = \frac{89}{60} \dots ② \end{cases}

・

\begin{aligned} 64 x & + & 40 y & = & 256 & \dots ① \times 192 \\ -) & 25 x & + & 40 y & = & 178 & \dots ② \times 120 \\ 39 x & = & 78 \\ x & = & 2 \end{aligned}

・

x = 2

を

①

に代入する

\begin{aligned} ・ & \frac{2}{3} + \frac{5}{24} y & = \frac{4}{3} \\ 16 + 5 y & = 32 \\ 5 y & = 16 \\ y & = \frac{16}{5} \end{aligned}

答え

A

町から峠までの道のりは

2 km

峠から

B

町までの道のりは

\frac{16}{5} km

連立方程式の解き方・道のり【まとめ】

ポイントをカンタンにまとめます。往復する道のりを連立方程式で解く方法です。

連立方程式の解き方・道のり【まとめ】

・求める道のりを

x

、

y

とする

・速さと時間の単位をそろえる

・行きと帰りの時間から方程式を

2

つ作る

・

2

つの方程式を連立方程式として解く

往復する問題のポイント

・往復するときは、行きと帰りは上りと下りが反対だから、速さも反対にする